患者情報
京都市左京区一乗寺在住の70代女性。
負傷原因
パートから帰宅するためにバスに乗車した車内が混雑していたため座る席がなく仕方なく立っていた所、吊革や手すりを持つ前にバスが急発進し後方へ仰向けの状態で転倒した。その際に思わずとっさに左手をついた。右手は荷物を持っていたため着いていないとのこと。それが原因で左手の前腕骨の橈骨遠位端部(手首に近い場所で医学的にはコーレス骨折という)を骨折してしまう。この骨折は骨の弱ったお年寄りや帆骨の発達が未熟な小児に多く、転倒し手を勢いよく付いた時に起きやすいとされています。
あとの痛みは首を捻挫しむちうちによく似た症状と腰も捻挫して負傷しました。
症状と処置、治療
手首の骨折は受傷後間もなく、高度の腫脹、疼痛、熱感、を認め整形外科でレントゲン検査を受けたところ骨の転移(折れた骨どうしがずれてしまう事)はほとんどないということでギプス固定にて経過観察、骨癒合を待つことになりました。ギプス固定は約6週間ぐらいだと思います。
その後骨癒合がしっかりしたのを確認できたら固定で動かせなかった硬くなった関節や筋力低下した筋肉のリハビリが必要になります。
首の捻挫の症状は筋緊張、左右や上下に動かす動作の時に痛みが生じ圧痛も認める。施術は高周波、干渉波などの電気治療と手技(マッサージ、指圧)、温熱療法などを中心におこない痛み症状の軽減と改善に努める。
腰部捻挫についても首と同様に症状認め、基本的には同様の施術をおこなうが経過しだいでは鍼治療や超音波を使用した治療を必要とする。
当院からのコメント
ギプス固定が除去されるまでは何かと日常の生活動作が不便だと思いますが、お話を聞いていると考えて工夫してされていますね。無理に力を入れたりするとあまり良くありませんので特に初めのほうは無理せずに患部を安静にしてあげてください。その後のリハビリも大切になりますので後遺症が残らないように頑張りましょう。